Wildlife Management

野生動物保護管理

~野生鳥獣や外来種の被害対策と保護管理~

 近年、九州においてはシカの個体数が急増し、奥山の下層植生を食べ尽くして環境を一変させるなど、地域の生態系に甚大な影響を及ぼしています。また、イノシシによる農業被害も、大きな社会問題となってきています。
 弊社は、これまで、とりわけシカ及びイノシシの被害対策について、努力と研鑽を積み重ねてまいりました。その成果として、独自の捕獲器や捕獲技術を開発しています。
 また、近年は外来種のアライグマ等の被害対策にも取り組んでいます。
 さらに、希少種の保護のために、ニホンカモシカやツシマヤマネコ等の絶滅のおそれのある野生動物の調査や対策、増えすぎたシカにより、食害を受け絶滅に瀕している植物種の保全にも取り組んでいます。

対象動物を知る(テレメトリー)

 被害対策や保護管理を行なうためには、対象動物を良く知ることが大切です。まずは、分布状況調査や個体数調査によって現況を把握し、さらに、行動圏や行動パターン、利用環境を知ることで、有効な被害対策や管理手法を提案することが出来ます。
 行動圏等を知るための調査方法としては、ラジオテレメトリーやGPSテレメトリーが有効です。これらを実施するためには、対象種を生きたまま、ダメージを与えずに捕獲する必要があります。弊社では長年の経験からこれらの技術を習得してきました。小中型獣だけでなく、シカなどの大型獣に対応するための技術や機材(麻酔銃等)も所有しております。
 これまでに、サルのラジオテレメトリーやシカのGPSテレメトリーを実施し、サルでは里山の高頻度利用域を、シカでは国有林内での行動パターンや利用環境を把握する業務を行いました。

シカの効率的な捕獲技術

 これまでシカの効率的・効果的な捕獲方法の確立を目指して、5年間に渡り研究開発を行ってきました。その結果、輪番移動式捕獲法を確立し、現在は、この技術を市町村や猟友会、農林業者を対象とした学習会等で普及啓発しております。
 この手法を用いて九州の国有林内において、有害駆除としての捕獲を実施しております。実施後は、シカが適正な生息数に近づいているか、植生被害の変化はどうか等のモニタリング(検証)を行っていきます。

~弊社の行う業務~

被害実態、生息環境、生息分布、餌資源等調査 

農業や林業への被害実態、農林業地周辺の環境、有害鳥獣の分布状況、餌資源状況等の現状を把握するための調査を行います。

生体捕獲、行動追跡調査(テレメトリー法) 

野生動物の行動範囲や利用環境を調べることは、保護や管理を進めていく上で重要です。弊社では希少動物や有害鳥獣の生体捕獲を行い、発信機を装着して行動を追跡するテレメトリー法を用いた行動追跡調査を行います。

生息密度、個体数推定、将来予測

野生動物の生息密度を調査し、地域における個体数の推定や、シミュレーションによる将来の個体数予測を行います。

効率的、効果的な捕獲技術の普及

くくりわなを使用した効率的、効果的な捕獲方法として弊社が考案し確立した、輪番移動式捕獲法や、箱わなを用いた捕獲法など、捕獲に関する技術普及のご相談に対応致します。

外来種の生息状況調査

近年、九州でも問題になっているアライグマやクリハラリスの生息状況を把握する調査を行います。

鳥獣の被害防止対策コンサルティング

被害防止対策は、被害の防除、個体数調整(捕獲)、生息環境管理の3つの柱で進めていく必要があります。豊富な経験を活かしたコンサルティングを行います。
【写真:モンキードッグ(追い払い犬)の育成】

管理捕獲の検討、策定、調査、実施

効率的に管理捕獲を進めるためには、管理体制の構築をはじめ、管理の実施場所、時期、方法、捕獲数などについて検討する必要があります。事前調査を伴った捕獲計画の策定から、捕獲の実施まで全てのご相談にお応えします。
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